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ホンダ、インドで二輪車と四輪車工場の生産能力を拡大

 ホンダのインドにおける二輪車生産・販売現地法人であるホンダモーターサイクルアンドスクーターインディアプライベート・リミテッド(HMSI)、四輪車生産・販売現地法人であるホンダカーズインディア・リミテッド(HCIL)は、将来的に市場の拡大が見込まれるインドにおいて、稼働中のHMSIの第三工場とHCILの第二工場のそれぞれで、年間生産能力の拡大を決定した。

 HMSIの第三工場は、インド南部のカルナータカ州ナルサプーラ地区に位置し、2013年6月に稼働開始した年間生産能力180万台の工場。今回、2016年中の生産能力拡大を目指し、既存工場敷地内に約58億5000万ルピーの投資によって1ライン増設することで60万台の生産能力増強となり、年間生産能力240万台の工場となる予定。能力拡大による新規雇用は、約1900名の見込み。

 2014年のインドの二輪全体市場が前年比約110%の約1600万台へと成長する中、ホンダの販売は約420万台と、前年比約130%の成長を遂げた。今回の第三工場の能力拡大と、2016年上期に稼働予定の第四工場の生産開始によって、HMSIの年間生産能力は640万台となる。今回の能力拡大により、HMSIはホンダにおける世界最大の二輪完成車組立工場となり、今後もスクーターを中心に拡大が見込まれるインドの二輪車市場への対応に備える。

 また、HCILの第二工場は、インド北部のラジャスタン州アルワル地区タプカラ工業地域に位置し、2014年2月に稼働開始した年間生産能力12万台の工場。今回、2016年中の稼働開始を目指し、約38億ルピーの投資を行い、既存工場の組み立てライン工程延長や搬送設備の追加などによって生産能力を6万台増強し、年間生産能力18万台の工場となる予定。能力拡大による新規雇用は、約600名の見込み。

 2014年のインドの四輪乗用車市場は前年比約103%の約255万台、過去10年間で約2.5倍となっており、商用車と合わせた全体市場では世界第6位の規模へと成長する中、ホンダはディーゼルエンジン搭載の「シティ」や「モビリオ」など新型車を投入。8月には「アメイズ」の累計販売が発売から16ヵ月で10万台を記録するなど好調な販売を継続し、年間販売台数は約18万台となる前年比167%の成長を遂した。今回の第二工場の能力拡大により、HCILの年間生産能力は12万台の第一工場と合わせて30万台となり、今後も小型乗用車市場を中心に拡大が見込まれるインドの四輪車市場への対応に備える。

 第二工場は、鍛造、鋳造、プレス成型、パワートレイン部品、溶接、塗装、樹脂成型、エンジン組立、フレーム組立の各工場およびエンジンテスト設備といった機能を一体化した生産工場。高品質とエルゴノミクス(人間工学)の観点からの最適化や生産効率および作業の安全性の向上を達成すべく、オートメーションの最適化、最新設備の導入、レイアウトの最適化が行われている。