三菱マテリアル 加工事業カンパニ-は、母材(超硬)表面にTiCN、中間層を挟んでAl2O3を成膜する鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種「MC6015」の販売を開始した。
鋼旋削加工の切削速度300m/minを超える高速切削領域は高能率加工方法の一つとして導入され、高速切削領域に耐えるインサートの優れた耐摩耗性と耐欠損性が求められてきたという。同品はコーティングの結晶組織を微細かつ結晶成長を一方向に制御することで、高温下の耐摩耗性を大幅に向上させ鋼の高速高能率加工を実現する。すでに販売している中断続・汎用切削加工において、耐溶着性・耐欠損性を向上させた「MC6025」もブレーカシステムを拡大し、鋼旋削加工用インサートシリーズの拡充を図ることとした。
主な特徴は以下のとおり。
- 特許技術「ナノテクスチャーテクノロジー」により、結晶組織を微細かつ結晶成長を一方向に制御することを実現し、高温下の耐摩耗性を大幅に向上。
- 特許技術「タフグリップテクノロジー」はコーティング層間の密着度を極限まで上げ、はがれにくい被膜強靱化を実現。
- 鋼旋削加工用ブレーカシステムとして第一推奨の軽切削加工用「LPブレーカ」中切削加工用「MPブレーカ」荒切削加工用「RPブレーカ」に加え補間ブレーカも在庫化し、幅広いニーズに対応。
工具被膜の構成