チタン合金が採用されたコンロッド 新日鐵住金は、チタン合金「Super-TIX 51AF」(スーパータイエックス51AF)がヤマハ発動機の新型スポーツバイク「YZF-R1」「YZF-R1M」のエンジン部品であるコンロッドに採用されたと発表した。
このチタン合金は、チタンにアルミ5%と鉄1%を添加した同社独自のチタン合金で、Ti-6Al-4Vなどの従来型汎用チタン合金と同等の強度を持ちながら、熱間加工性と切削加工性に優れている。この特性によって加工時のコスト低減と生産性の確保を実現し、チタンでの量産化を可能とした。エンジンの往復運動と回転運動をつなぐ役割を持つコンロッドの軽量化は、他の原動機全般の軽量化およびロス馬力低減に寄与する。また、この合金は、バナジウム等の希少金属を使用せず汎用元素の鉄とアルミを活用しており、貴重な資源の節約にもなるという。
チタンは軽く、強く、耐食性に優れるといった様々な機能のある素材であり、今回、この特性を生かしてエンジン部品の軽量化に貢献した。
チタンコンロッドを採用したヤマハYZF-R1