帝人は、自動車の燃料電池向けに白金を使わず安価で容易に調達できるカーボンアロイ触媒(以下CAC)を開発した。
開発したCACは、炭素繊維の原料でもあるPAN(ポリアクリロニトリル)と鉄を原料とする非白金触媒。PANは白金に比べ、安価かつ容易に調達できるため、触媒の大幅なコストダウンや量産化促進が期待できるという。
また、同社の高分子技術および炭素化技術の活用により、触媒粒子を微細化することで優れた活性を示し、CACを触媒として使用した燃料電池は、非白金触媒として世界トップレベルの発電性能を発揮するという。
今後は、CACのさらなる高性能化や耐久性向上を図るとともに、燃料電池として実用に耐え得る特性の発現に注力し、2025年までの実用化を目指す。