丸紅情報システムズは、ドイツ・ゼントラムミクロエレクトロニック ドレスデン AG(以下ZMDI)が開発し、2014年12月より量産開始を予定する次世代センサーシグナルコンディショナ「ZSSC416x」の取り扱いを開始する。
同品は、センサーから取り込んだアナログの信号を増幅し、デジタルデータに変換・出力する次世代の車載アプリケーションに適したセンサーシグナルコンディショナ(センサー信号処理IC)。米国自動車技術協会が規定する車載アプリケーション向けのセンサーデータ通信プロトコル「SENT Rev 3.0」に完全準拠した数少ない製品で、センサーから取り込んだ情報を高精度なデジタルデータに変換して出力することができる。
信号の入力から出力までに必要な信号増幅や出力用インターフェースなど複数の回路を一つのデバイスに集約し、回路構成をシンプルにでき、設計・製造コストの削減が可能だという。また、ISO 26262(自動車の電気・電子に関する機能安全についての国際規格)のASIL B(AからDで規定される安全レベルのうち上位3番目に位置する安全性)に対応して設計されており、過電圧・逆接からの保護および優れた電磁両立性と故障診断機能により、安全性を重視する用途や過酷な環境での使用に適している。
現在の車載センサーインターフェースは主流がアナログ出力であるのに対し、SENTプロトコルはデジタル出力であるため、ノイズからの影響を受けにくい特長を持っており、車間センサーなどのさまざまなセンサーから取り込む情報がより自動車の重要な機能を担う次世代の車載アプリケーション用途に期待されている。2017年から2018年には量産化し、車載アプリケーションでの採用が進む見通しだという。