日本精工は、回転角度や回転方向、回転速度を検出するエンコーダについて、36000分解能を外径φ8mmと小型サイズで実現した。従来のエンコーダは、外径サイズが小さくなると精度が低下するため、精密計測機器向けに求められる外径φ8mm以下のサイズでは、市販製品の最高分解能は1000分解能レベルだったという。
同品は、 新たに偏光軸検出方式を採用し、MEMS技術を活用することで36000分解能を外径φ8mm以下の小型なサイズで実現した。この結果、従来は困難とされていた小さなスペースへの適用を可能にした。これにより、精密計測機や半導体向けに狭いスペースでの高精度な角度検出を適用可能にした。将来的には、ロボットの小さな関節部やウェアラブル端末など、様々な用途への適用の可能性を探る。
また、180度の範囲で絶対角度を検出するアブソリュート式エンコーダを採用した同品は、ロボットの指関節部など、絶対角度の検出が必要な箇所に適している。さらに、アブソリュート式は電源を切った際の原点復帰が不要なため、作業のスムーズな再始動が可能になるという。