日本金型工業会東部支部( http://www.east.jdmia.or.jp )は1月23日、東京・上野公園の上野精養軒で「平成26年新年懇親会」を開催した。
挨拶する加藤支部長 冒頭、挨拶に立った加藤忠郎支部長は、「昨年からのアベノミクスにより大手自動車メーカーなど、輸出関連企業を中心に潤ったようだが、残念ながら我々には3本の矢は届いていない。ただ、今年になって、だいぶ風向きも変わっており、昨年よりは良くなりそうだ。本日の昼に行われた各委員会の席でも、会員の皆様から総じて昨年よりは良い話が来ていると聞いた」と述べた。続けて、「今年の干支は甲午である。甲は、てへんを加えると押という字になる。専門の方に聞いた話によると、発芽していないもみを人為的に押し込んでいる状態だが、季節が来るとそれを撥ね退けて芽が吹くという意味になるようだ。午はきへんを加えると杵になる。杵は、上下させるということで途中から折り返すという意味があるそうだ。よって今年の甲午という年は、はじめから新機軸でやれという意味になるようだ。今年は当工業会も新機軸を打ち出して再生の年にしていきたいと思っている」と今年の意気込みを語った。
挨拶する田中室長 来賓あいさつでは、経済産業省 製造産業局 素形材産業室 田中哲也室長 が「我々としては、現在の成長軌道から逸脱しないように税制、予算、法律を新しくつくり、さらに経済成長が加速できるようにしていきたいと思っている。補助金関係だと、ものづくり試作補助金を今年の補正予算で行う。1から3月中に募集があるだろう。さらにはサポイン補助金や省エネ補助金、研究開発補助金等々、軒並み予算を大幅に増額をして要求しているところである。さらには設備投資の新しい税制をつくった。これは、最新の設備を購入した企業に対して即時償却または税額控除を行うものである。また、産業競争力強化法を昨年つくり、法律に基づいた規制緩和と、産業の再編を促して業界としての競争力を高める。我々としては、考えられる施策はすべてテーブルに載せて要求をしているので、後は皆様がどう利用していくかである。したがって食わず嫌いをせず、積極的にこういったツールを活用して頂きたい」と述べた。続いて、同省 関東経済産業局 産業部 製造産業課の青木宏課長が挨拶を行った。
挨拶する牧野会長 引き続き、同工業会 牧野俊清会長が「リーマンショック後、金型産業は厳しい環境に置かれていたが、徐々に円安の効果も出てくると思う。昨年は大企業だけが恩恵に与った形だが、これから我々金型業界にも影響が出てくるのではないだろうか。事実、大型プレス金型では仕事が多くて困っているという話を聞く。また、鍛造金型の統計を見ると、右肩上がりで、一昨年と昨年の生産額を比較しても3割増しとのことだ。ようやく、活況に転じている分野もあり、我々としては今まで苦しい思いをしたということもあり、今年は“倍返し”とばかりに、仕事が倍になることを祈念している」と挨拶を行った。
この後、会員表彰、新入会員の紹介が行われ、賛助会員を代表して牧野フライス製作所 牧野社長の発声により乾杯、懇親会に移行した。