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島津製作所、開発・製造品質向上のための拠点が完成

 島津製作所は、京都市の本社三条工場内に建設を進めていた新施設「クオリティセンター」が竣工したと発表した。

 クオリティセンターは、同社が開発・製造する製品の品質向上のための拠点として、製品開発や不具合解析に必要な各種の評価・解析設備や機能を各建屋から集約し、規格・規制対応と開発・品質保証対応を行う施設。

 今後特に強化が予定されるEMC(Electro Magnetic Compatibility:電磁両立性)規制への対応を図るため、従来は外部施設を利用していたEMC試験が社内で行えるよう、10m法大型電波暗室および、開発用小型電波暗室2室を設置しているのが特長。製品開発の初期段階から電磁波の影響を「及ぼさない」「受けない」高品質な製品づくりに役立てられるとともに、開発スピードの促進にもつながるという。また、大型機器に対する温湿度試験が可能な大型恒温恒湿槽をはじめ、材料解析や精密計測、シミュレーション検証、信頼性評価のためのさまざまな設備も設置し、製品の信頼性・安全性の一層の向上を図る。

 完成したクオリティセンターは、鉄骨3階建て、延床面積5500m2。三条工場内に既設の医用機器工場やターボ分子ポンプ工場と同様に、金属断熱サンドイッチパネルの採用、LED照明の設置などにより、省エネ・地球環境に配慮している(総投資額約17億円)。今後、各建屋からの設備の移設やEMC試験所認定などを経て、2014年夏頃に全面稼動を開始する予定。

島津製作所「クオリティセンター」