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NTN、左右一体型の転舵角制御機能により車両走行性能を向上するシステム

NTN「後輪独立転舵システム 」 NTN( http://www.ntn.co.jp )は、ステアリングギアボックス間の機械的なリンク機構を取り除き、ハンドルの操舵量を電気信号に変え、その量に応じて転舵アクチュエータを駆動してタイヤの向きを変える「ステアバイワイヤ操舵システム」の技術を後輪転舵にも応用した「後輪独立転舵システム」を開発した。

 同システムにより左右一体型でありながら、車両を上から見たとき、進行方向に対しタイヤ前端を内側(トーイン)または外側(トーアウト)に向ける角度制御が可能になった。

 自動車の後輪転舵は、高速走行時における車両安定や、中・低速走行時のコーナリング性能を向上させる機構で、すでに一部の高級車に搭載されている。後輪転舵の駆動には、電動アクチュエータが用いられ、後輪の左右を一括して一つのアクチュエータで転舵する「左右一体型」と、左右それぞれにアクチュエータを配置して転舵を行う「左右独立型」の2つの方式が存在する。

 左右一体型では、前輪に対して後輪を同位相、あるいは逆位相に転舵する機能だけで、トーイン、トーアウトなどのトー角制御の機能はなかった。また、左右独立型は、ばね下重量が増加するため、乗り心地に悪影響するなど走行性能が低下する課題があった。

 今回開発したシステムは、ステアバイワイヤ操舵システムの開発で培った技術を応用することで、左右一体型でありながら後輪転舵に加えてトー角制御が可能。さらに、アクチュエータは車両側に設置するため、ばね下重量の増加がなく、乗り心地への影響もないという。

後輪制御の効果 後輪制御の効果