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神戸製鋼、中国で自動車用冷延ハイテン製造の合弁会社

 神戸製鋼所および鞍山鋼鉄集団公司の有力子会社である鞍鋼股份有限公司 (以下、「鞍鋼」)は、中国での自動車用冷延ハイテンの製造・販売を目的とする合弁会社設立に関して最終合意に達し、合弁契約書を締結致した。新会社は、鞍鋼の鞍山製鉄所内に、約17.5億元(約289億円)を投じて生産能力60万t/年の連続焼鈍設備を建設する予定。今後、合弁会社の設立手続きに着手し、2016年初頭の稼動を目指す。

 中国は世界最大の自動車市場であり、その生産台数は今後10年間で5割程度増加すると見込まれている。また、政府主導で安全・環境対応への取り組みも強化されている。そのため、鋼板の剛性を高めて安全性を維持しながら、車体を軽量化して燃費の向上を図るという目的から、ハイテン需要は今後拡大していくものと想定される。

 新会社では、神戸製鋼の自動車用冷延ハイテンに関する世界トップレベルの技術と鞍鋼の中国での強固な事業基盤を融合させ、中国での自動車用冷延ハイテン需要を捕捉する。

 神戸製鋼は、鉄鋼分野において、北米では、USスチールとの合弁拠点であるプロテック・コーティングで既存の溶融亜鉛めっき(CGL)2ラインに加え、CALが2013年5月に稼動を開始した。欧州においては、フェストアルピーネグループと自動車用鋼板の技術提携を行っている。今回中国での自動車用冷延ハイテンの生産拠点を有することで、日・米・欧・中での「薄板ハイテンのグローバル展開」を進めることが可能となる。