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シェフラー、ホンダ・フィットの「i-DCD」にダブルクラッチなど採用される

シェフラーのブランドのひとつであるLuKの乾式ダブルクラッチシェフラーのブランドのひとつであるLuKの乾式ダブルクラッチ ホンダが開発したインテリジェント・デュアル・クラッチ・ドライブ「i-DCD」には、シェフラーの技術が搭載されている。i-DCDは、新しいハイブリッド自動車プラットフォーム向けに登場したシステムで、このシステムを搭載して市場に導入された最初の自動車が今年9月に発表されたホンダの新型フィットハイブリッド(HV)となる。

 新型フィットHVは、燃費効率が優れていることで注目を集めているが、そのi-DCDのカギを握るコンポーネントの一つがホンダとシェフラーの技術の融合によるダブルクラッチトランスミッションシステム。ダブルクラッチ技術とハイブリッドを組み合わせる新しい考え方に基づき、7段変速ダブルクラッチトランスミッションシステムと、完全電動モードで走行が可能な22kW高性能電気モーターが連動するように作られている。

 i-DCDでは、シェフラーのLuKブランドのダンパーやダブルクラッチ、クラッチ用アクチュエータ、ギアシフトシステム、およびそれらを作動させるためのソフトウェアが採用されている。

 i-DCDは、高性能の電気モーターと、7段変速の乾式デュアルクラッチトランスミッションシステム(DCT)によって構成されている。運転状況に応じてシステムが内燃エンジンと電気モーターのオンとオフを制御し、3種類の走行モード――電気モーター駆動、ハイブリッド駆動、内燃エンジン駆動――を切り換える。エンジンの始動時と低速走行時には電気モーター駆動を使い、よりダイナミックな走行状況や高速走行時にはガソリンエンジンとDCTが使われる。これによってエネルギー効率が上がり、燃料消費とCO2排出量を削減する効果が生じる。減速時には内燃エンジンは切断され、電気モーターが回生ブレーキの効率を最大限まで高める。設定とアプリケーションによっては、ドライバーが求める「走る楽しさ」という欲求を満たしながらドライビングダイナミクスが最適となるよう、2種類の走行システムを併用することも可能。

 シェフラージャパンのマネージング・ディレクター兼代表取締役自動車事業部プレジデントである四元伸三氏は、「今回の技術開発は、当社の『地域内で、地域のために(In the region, for the region)』および『地域からグローバルネットワークへ』というアプローチに沿った、顧客中心イノベーション戦略の長所をよく表しています。現在、オートマチックトランスミッションに関しては、重要市場ごとに異なる技術トレンド――ヨーロッパではダブルクラッチトランスミッション、北米ではトルクコンバーター、日本では無段変速機(CVT)――があります。ホンダが開発したi-DCDは、シェフラーの強みであるダブルクラッチシステムをホンダの持つトランスミッションおよびハイブリッド技術と組み合わせたものです。その結果、最先端の持続可能なテクノロジーが生まれました」と述べている。