島津製作所は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置のフラグシップモデルとして「EDX-7000」(検出元素範囲Na~U)および「EDX-8000」(検出元素範囲C~U)の販売を開始した。
電子冷却方式の高性能半導体検出器を搭載しランニングコストの低減とメンテナンス性の向上を実現するとともに、従来機を大幅に上回る感度、精度、スループットを実現した。管理用途としてのRoHS/ELV指令等の環境規制対応から、研究用途としての一般材料分析における高度なニーズまで、電気・電子材料をはじめ、自動車・機械、石油化学、医薬、食品など業界を問わず幅広く対応する。
同品は、高性能半導体検出器を搭載し、光学系や一次フィルタの組み合わせを最適化することによって、これまでにない高感度分析を実現した。軽元素から重元素まですべての範囲にわたって、従来の液体窒素使用の半導体検出器を搭載した装置に比べ検出下限が1.5~5倍と向上し、高度な研究用途に対応する。
また、エネルギー分解能にも優れており、多元素で構成された試料においても、ピーク重なりの影響が低減され、分析結果の信頼性が向上するという。さらに、従来型の装置に比べて短い測定時間で目的の分析精度を得ることができるため、スループットは最大約10倍まで向上し、高速性が求められる管理用途にも適しているという。