フルヤ金属、白金族金属をリサイクルできる乾式炉を導入

　フルヤ金属は、白金族金属（プラチナ、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウムの 6 種類の金属）が低濃度で含まれるスクラップからリサイクルできる乾式炉を、同社の土浦工場（茨城県土浦市）内の専用棟に新設導入する。

　今年8月中旬から順次稼働を開始し、2014年春から本格的な受注を目指す。この乾式炉は、経済産業省の「平成23 年度 レアアース・レアメタル使用量削減・利用部品代替支援事業」の採択案件。乾式炉は、イギリスの乾式炉製造大手であるテトロニクス社（Tetronics Ltd.）から導入する。従来回収対象としていたプラチナやパラジウム、ロジウムに加え、イリジウムやルテニウムを含有する低濃度スクラップからのリサイクル技術をテトロニクス社、三菱商事と共同開発した。

　乾式炉でスクラップから白金族金属を乾式精錬法で精錬した後、従来から有する湿式精錬法による精製を行うことで、スクラップに含まれる白金族金属を高い効率でリサイクルすることができる。スクラップの処理能力は当面、年間約100t程度を維持する予定。総投資額は6億円。

白金族金属リサイクル乾式炉の外観