住友ゴム工業は低燃費、耐摩耗性能に優れた高純度天然ゴム「UPNR(Ultra Pure Natural Rubber)」を開発、2014年以降に発売する一部商品に採用する。
今回、タイヤ原材料の重量構成比で28.8%と大きな比率を占める天然ゴムの改良を同社の材料開発技術「4D NANO DESIGN」を用いて進めた結果、天然ゴムに含まれる不純物を徹底的に除去することによって、カーボンとの相互作用が高まり、極微細領域にまでカーボンの分散が向上し、タイヤの低燃費性能の向上につながることと、ゴム分子とカーボンの結合が増えることにより、耐久性が上がり、耐摩耗性能が向上することが分かったという。しかし一方で、不純物を除去することで、これまでゴムを保護していた成分まで除去されるため、そのままでは熱で劣化しやすいことが課題だった。
今回新開発した「UPNR」は、製造プロセスの改良により製造時の劣化を改善する事に成功。優れた低燃費性能と高い耐摩耗性能を両立する。現在、この「UPNR」の製造プラントをタイに建設中であり2014年以降に発売する、低燃費タイヤをはじめとする一部タイヤに順次採用する。
「UPNR」の概要