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神戸製鋼所、北米における自動車用冷延ハイテンの連続焼鈍設備が営業運転開始

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 神戸製鋼所と米国United States Steel Corporation(以下USS社)との合弁事業である北米での自動車用冷延ハイテンの製造拠点「プロテックコーティング社(PRO-TEC Coating Company)」(オハイオ州リープシック市、以下プロテック社)は、年産50万ショートトンの能力を有する自動車用冷延ハイテンの連続焼鈍設備(CAL:Continuous Annealing Line)の建設工事が完了し、営業運転を開始した。

 両社のイコールパートナーシップの北米拠点として1993年に操業を開始したプロテック社は、現在自動車メーカー各社に自動車用溶融亜鉛めっきハイテンを供給し、車体下部を中心とした車体軽量化に貢献しており、年間100万ショートトンの自動車用高級鋼板を生産する世界最大級の供給拠点となっている。

 今回新たに営業運転を開始した連続焼鈍設備はウォータークエンチ(WQ,水焼入れ)装置に加え、超高速ガスジェット(GJ)冷却装置も併設した最新鋭の連続焼鈍設備で、自動車分野で採用されている多様な冷延ハイテンが製造出来るだけでなく、加工性を飛躍的に向上させた次世代製品についても対応可能となっており、引張強度590Mpa以上のハイテンを中心に製造する。

 今後は780MPaや980Mpa以上の超ハイテンの生産も視野に入れており、燃費向上やCO2削減につながる自動車部品の高強度化・軽量化を目指す。

営業運転を開始した連続焼鈍設備(CAL)外観営業運転を開始した連続焼鈍設備(CAL)外観