日立化成( http://www.hitachi-chem.co.jp )は、中国におけるプリント配線板回路形成用感光性フィルム(以下、感光性フィルム)の事業拡大を図るため、中国・重慶市に新たにスリット加工拠点(生産工場において製造された原反フィルムを顧客の要望に応じた幅にカットして供給する拠点)を設立し、稼動を開始する。
中国は、電子産業の一層の発展に伴い、感光性フィルムの供給先であるプリント配線板メーカーの生産が大幅に増加し、感光性フィルムの世界最大の市場になっているが、環境規制の強化等を受け、プリント配線板メーカーは、その生産拠点を沿海部から内陸部にシフトさせてきているという。日立化成は、これまで内陸部の顧客に対し沿海部(蘇州、東莞)のスリット加工拠点から製品を供給してきたが、顧客の需要に対し、より迅速な対応が課題となっていた。
今回、中国・重慶市にスリット加工拠点を新設したのは、顧客への短納期対応に加え、顧客密着型の技術サービスを一層強化することにより、急伸する中国内陸部での需要を着実に取り込むため。
日立化成グループでは、感光性フィルムの生産拠点を日本、中国(蘇州、東莞)、マレーシアに、スリット加工拠点を中国(蘇州、東莞、煙台)、台湾地域、韓国、マレーシア、オランダに持ち、世界トップシェアを有している。今後も中国のほか、東南アジア地域での生産強化を図り、事業の拡大を目指す。