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産総研、極少量でイオン液体をゲル化する材料を開発

 産業技術総合研究所は、多種類のイオン液体を従来よりも少ない添加量でゲル化できる電解質型ゲル化剤を開発した。

 このゲル化剤は、これまで産総研が開発してきた電解質型ゲル化剤において、分子間相互作用で重要なジアミド部分のアミンとしてtrans-シクロヘキサン-1,4-ジアミンを用いることにより開発に至った。このゲル化剤をイオン液体に少量加え、加熱溶解し室温で放置すると容易にゲル状態にすることができる。

 この技術によって作成されたゲルは、高い弾性率、自己修復性、優れたイオン伝導度を示した。また、電池やコンデンサーなどの電気化学デバイスのイオン液体を用いた電解液をゲル化することにより、液漏れ防止が図られ、製品の長寿命化を通じた省資源化や、製品破損時の飛散防止による安全性の向上への貢献が期待される。

(a)イオン液体1のゲル(ゲル化剤5g/L)と (b)型取りしたイオン液体1のゲル(ゲル化剤50g/L, 6×6×18 mm)(a)イオン液体1のゲル(ゲル化剤5g/L)と (b)型取りしたイオン液体1のゲル(ゲル化剤50g/L, 6×6×18 mm)