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川崎重工とJR東日本、鉄道システム用地上蓄電設備の実証実験を開始

BPSギガセルユニットBPSギガセルユニット 川崎重工業( http://www.khi.co.jp )は、同社が開発した鉄道システム用地上蓄電設備「BPS(Battery Power System)」を東日本旅客鉄道(JR東日本)管内の営業路線にある変電所に設置し、同社と実証運用を開始、省エネ効果などを調査する。

 今回の試験に際し、両社は共同研究開発契約を結び、川崎重工はBPSの設計・製作および試験データの測定・分析を担当し、JR東日本は試験フィールドの提供およびBPSの運用業務を担当する。BPSは青梅線内にある古里変電所に設置され、蓄電池には川崎重工製の大容量ニッケル水素電池「ギガセル」を使用している。BPSの実証運用は2013年2月まで断続的に行われ、稼動時と休止時の比較を行いながら、季節ごとの省エネ、電圧安定化等の性能分析を実施する予定。

 BPSは、き電線に制御装置を介さずにギガセルを直結したシステム。ギガセルは高速充放電が可能で負荷応答性能が高く安全性に優れたニッケル水素電池であるため、チョッパ装置などの電力変換器を不要とすることが可能で、設備の低コスト化および小型化を実現している。また、BPSはこのような制御装置を介さないことから制御遅れや制御損失がなく、高い省エネ効果が得られ、かつ信号設備に対する誘導障害の原因となる高調波を発生させないことを特長としている。