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JFEスチール、切削改善材を添加した鉄粉が自動車部品に採用

 JFEスチール( http://www.jfe-steel.co.jp )は、鉄系焼結材の切削改善材「JFM4」を添加した鉄粉が韓国の自動車部品メーカーに採用されたと発表した。

 「JFM4」は、2008年に旋盤加工性、特に高速での切削加工時に効果を発揮する切削改善材として開発された。切削加工時に発生する摩擦熱によって「JFM4」の一部成分が軟化し、工具表面に潤滑膜を形成することで、工具と焼結材の摩擦を下げ、工具の摩耗を抑える。その結果、従来よりも工具の寿命が約4倍になるとともに、従来200~300m/分だった切削加工速度も500m/分という高速加工が可能となった(図1)。これらの特長が評価され、韓国ハラ・スタックポール社(Halla Stackpole Corporation)で製造している自動車ステアリング用のヘリカルギヤ(写真1)に採用された。

 また、2006年に開発したドリル加工性に効果を発揮する切削改善材「JFM3」を添加した鉄粉も自動車部品に本格採用された。「JFM3」は切屑を微細化するとともに、気孔に充填されやすく、ドリル加工時の断続衝撃を抑制し、ドリル加工性を改善する(図2)。これらの特長が評価され、ファインシンターで製造している自動車ショックアブソーバー用のピストン(写真2)への適用が拡大された。
JFEスチール