ルノー・日産アライアンスとダイムラーは、これまでの提携関係をさらに一歩前進させ、2014年より日産の米国テネシー州デカード工場で、メルセデス・ベンツとインフィニティ用の4気筒エンジンを生産するとを発表した。
日産とダイムラーは、米国テネシー州デカードにある北米日産のパワートレイン工場で4気筒ガソリンエンジンを生産を行う。2014年より生産を開始し、最大稼働時の生産能力は年間250,000台規模となる予定。デカード工場で生産されたエンジンは、メルセデス・ベンツとインフィニティ両ブランドの複数の車種に搭載される予定。
日産の社長兼CEOのカルロス ゴーン氏は、今回の件について「今回のプロジェクトは、両グループの提携が実質的な関係であることを示すマイルストーンとなります。また欧州域外で初めて実施される重要なプロジェクトとなります」と述べ、「現地生産によって、為替リスクの低減を図るとともに、北米におけるビジネスの成長を急速に伸ばすことができます。ルノー・日産アライアンスとダイムラー双方にとってウィン・ウィンと言えます」と述べた。
メルセデス・ベンツブランドのエンジンが北米自由貿易協定 (NAFTA) 地域で生産されるのは、今回が初めて。同エンジンは、テネシー州という戦略的立地にあり、ロジスティックス拠点でもあるデカード工場で2014年より生産され、米国アラバマ州タスカルーサで組み立てられているメルセデス・ベンツ「Cクラス」に搭載される。
日産は、1997年にデカード工場でパワートレインの生産を開始。現在、同工場では、4気筒、6気筒、8気筒のエンジンを生産しており、米国で生産される「ニッサン」ブランド、および「インフィニティ」ブランドのモデルに搭載されている。また、工場内では、クランクシャフトの鍛造とシリンダーブロックの鋳造も行っている。