帝人化成( http://www.teijinkasei.co.jp )は、高い透明性や耐衝撃性などポリカーボネート(PC)樹脂の特徴を損なうことなく、PC樹脂として高水準の表面硬度を実現した特殊樹脂を開発した。
今回開発した特殊樹脂は、樹脂の分子設計から見直すことで、透明性や耐衝撃性などPC樹脂の特徴を維持したまま表面硬度を鉛筆硬度で「H」まで高めることに成功した。流動性についてもPC樹脂と同等の高さを有しているため、薄肉成形にも適しているという。また、表面保護のためのハードコーティングや塗装も不要となり、「コーティングレス」、「塗装レス」が実現するという。
同社では、これらの特徴を活かし、自動車の内装やOA機器・スマートフォンといったエレクトロニクス製品の筺体などを中心とした用途への展開を予定しており、5年後に年産数百t目指し、今後の量産体制確立へ向けた実用化を検討している。