アマダ( http://www.amada.co.jp )は このほど、岐阜県土岐市に建設していた土岐事業所の稼働を開始した。新事業所は子会社のアマダマシンツールが担当し、工作機械と切削機械の製造を中心に、開発センター機能、販売サービス機能をあわせ持つ事業拠点となる。製造面では、年間 2400台の生産能力を持ち、最新生産管理システムの導入による効率生産、温度管理、振動対策などを施してあり、マシンの高効率な製造を可能にする。
またテクニカルセンター(TC)を併設し、顧客の加工ニーズに幅広く対応するほか、品質、価格、納期の優れたソリューションを世界へ発信する情報基地としての役割も果たす。
土岐事業所の敷地面積は 15万6657m2で、ここに工場棟、TC棟、エネルギー棟などを建設、延べ床面積は合わせて3万9925m2。事業所の従業員は450名、総投資額は150億円。
愛知県小牧市の工作機械工場、福井県坂井市の切削工場の老朽化に加え、工作機械、切削機械の需要拡大により生産能力が不足してきたことから建設に着手したもの。神奈川県伊勢原市の伊勢原事業所、静岡県富士宮市の富士宮事業所、兵庫県小野市の小野工場に次ぐ同社4番目の事業所として誕生、工作機械、切削機械の生産をここに集約する。
新設の工場は、組立ブースにジャストインタイムでモジュールを供給する屋台ブース生産方式を導入、効率の高い生産を行う。とくに高精度マシンを製造するため温度管理、振動対策のほか、二重の振動対策を講じた恒温室に最新の加工機を設置するなど、高精度加工を徹底的に追求した工場となっている。
実証加工を行うテクニカルセンターでは、最新の旋盤、研削盤、バンドソーを設置、マシンの機能・性能だけでなく、操作性、作業性を確認できるなどソリューション提案が可能となった。またエンジニアによる加工技術セミナー、専門家の講演会などを開催、最新情報を随時発信していく。
さらに開発センターでは、機械・ソフトなどを総合的に開発するコンカレント開発、熱、歪みなど様々な課題を設計段階でバーチャル検証するフロントローディング開発など、課題に適合する手法を用いて商品開発に取り組む。