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日産、仙台市の公共施設でEV駆動用バッテリーによる給電システムを試験的に導入

 日産自動車( http://www.nissan-global.com )は仙台市と共同で、「日産リーフ」の駆動用バッテリーから公共施設へ電力供給するシステムを仙台市内の公共施設に試験的に導入し、市内の避難所など防災拠点への活用も視野に入れた実証確認を行っていくと発表した。リーフから一般市民が利用する公共施設運営のための電力供給を行うのは、今回が初めてだという。

 仙台市では、東日本大震災で大きな被害を受け、ガソリン供給が長期に渡って滞る中、比較的早期に回復した電力をエネルギー源とする電気自動車(EV)が大きく活躍した。この経験を踏まえ、エネルギーの多様化や、非常時にも活用できるエネルギーの確保を進め、災害時にも安心な都市づくりに取り組んでいる。この一環として、EVを移動・輸送手段だけではなく、災害時にも活用できるよう、EVの大容量バッテリーを活用した電力供給システムを同市内避難所や防災拠点へ導入することも検討している。

 これに伴い、仙台市科学館に同社のリーフからの電力供給システム(LEAF to Home)を公共施設向けとして試験的に導入し、ニーズや実用化に向けて必要な要件等の検証を実施する。今年度中のシステム導入を予定している。

 本システムは、電力制御装置(PCS:Power Control System)を公共施設の分電盤に接続し、コネクターをリーフの急速充電ポートへ繋ぐことで、リーフに搭載している駆動用大容量リチウムイオンバッテリーから公共施設の一部への電力供給を可能にするもので、災害による停電時や電力が不足する時間帯等に、リーフのバッテリーを蓄電池として活用することができるようになる。