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経産省、医工連携促進のためのシンポジウムを開催

シンポジウムのもようシンポジウムのもよう 経済産業省は10月26日、東京・西新宿のベルサール新宿セントラルパークで「医工連携推進シンポジウム」を開催した。このシンポジウムは、医療従事者等から医療現場での課題・ニーズについて発表を行い、その課題やニーズに対してものづくり中小企業等の技術を活用することで医療現場の課題解決を目指すもの。

 当日は、医療従事者によるプレゼンテーションパート1(10件)、同ショートプレゼンテーションパート2(23件)の計33件において、医療現場で抱える問題などを含めてプレゼンを行い、医療機器に関して現在必要としている技術の支援を解説した。

 滋賀医科大学の谷徹氏は「携帯可能な小型・省力型マイクロ波手術機器の開発」と題したプレゼンで、高周波、超音波手術用エネルギーデバイスの止血能力の不足、先端形状の制約による問題を解決するマイクロ波発生装置を開発したと発表。続いて、これを(小型で)電池で動き屋外手術が可能な緊急止血器とする技術の支援を求めた。求める技術要素としては、微細金属加工技術、薄膜コーティング技術、セラミック加工、マイクロ波技術、軽量電池など多岐に渡った。

 また、京都大学の田畑泰彦氏の提案する「良性消化管狭窄に対する消化管内分解ステントの開発」では、一定期間内拡張が保持可能で、その後分解するステントの作製に対して技術支援を要請。求める技術要素として、内視鏡をスムーズに通すためにステントの薄膜コーティングやステントの表面処理技術、消化管内分解ステントので使用される材料の微細加工技術を挙げた。

 今回プレゼンが行われた33件と当日会場で配布された資料に記載されている115件について、共同開発に関心のある企業はエントリーシートに必要事項を記入して大阪商工会議所と三菱総合研究所がマッチングを進めていく。