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カネカ、金属を直接蒸着可能なアクリルフィルムを開発

 カネカ( http://www.kaneka.co.jp )は、同社の耐候性PMMA系フィルムの技術をベースに、樹脂組成に改質を加え、前工程なしに金属を直接蒸着させることが可能なアクリルフィルムを開発したと発表した。アルミ、錫、インジウムなどの金属を直接蒸着させたアクリルフィルムを本年7月からサンプルワークで開始、10月より本格販売を目指す。

 従来のアクリルフィルムは金属との密着性が悪く、金属蒸着させる際にはプライマー処理などの前工程が必要であったという。同品は、耐候性・透明性・柔軟性・耐折曲げ性・印刷適性に優れるなど、従来の耐候性PMMA系フィルムが持つ特性を損なうことなく、金属を直接蒸着させることが可能で、300%以上の深絞り成形にもに対応できる。

 この特性を生かし、環境問題が課題となっている金属めっきや深絞り成形が困難な金属蒸着PETフィルムの置き換えをターゲットに、自動車内外装・携帯電話・パソコン筐体や屋内外の立体看板の保護・加飾用途を中心に展開し、2015年には20億円の売上げを目指す。