川崎重工業( http://www.khi.co.jp )は、油圧機器の生産拠点である西神戸工場の新工場棟において、建設機械用油圧ポンプの本格生産を開始した。
新工場棟は、世界的な建設機械用油圧機器の需要増を受けて建設を進めていたもので、2008年12月に工場建屋が完成したが、リーマンショックによる景気後退を受け、本格稼動を見合わせていた。しかし、昨年来の急増する中国での需要に応えるため、新たに加工機械や組立設備などの生産設備を順次導入し、油圧ポンプの増産体制を整備した。
新工場棟の総投資額は80億円で、同社は同工場棟に、油圧ポンプの部品加工、組立、運転、塗装の設備を新たに導入するとともに、既存の工場棟で生産している油圧ポンプの生産ラインの一部も移設した。これにより、西神戸工場の油圧ポンプの生産能力は年産110000台から130000台へと約20%増強される。
建設機械市場は、中国のインフラ投資、都市整備、資源開発などに伴う急激な需要増加に加え、南米など資源国でも資源価格の高騰を受けて需要が増えており、世界的に拡大基調にある。同社は増産によってその需要増加に応える。