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住友電工、中国に切削工具の量産拠点を設立

工場建屋工場建屋 住友電気工業( http://www.sei.co.jp/index.ja.html )と住友電工ハードメタル( http://www.sumitool.com )は、中国・江蘇省常州市に超硬ドリルとダイヤ焼結体チップの量産拠点「住友電工硬質合金(常州)有限公司」(SHMC社)を設立する。

 現在、中国、インド、ブラジル、ロシアなどの新興国では、自動車部品などの加工に用いられる切削工具の需要が拡大している。特に中国では、急拡大する自動車産業を背景に、切削工具の需要が急増しており、鉄鋼・鉄道・建築などの分野でも需要が大きく伸張している。

 同社グループは、このような新興国の需要の伸びに応えるため、2010年度に約120億円の設備投資を行い、国内拠点での刃先交換チップや超硬ドリル等の増産、顧客のニーズに細やかに対応するためのエンジニアリングセンターの増設、超硬合金素材・ダイヤモンド焼結体素材・cBN焼結体素材の生産能力増強などを実施してきた。また、2011年度はグローバル生産の拡大とタングステンリサイクル拡大を中心に約180億円の投資を実施する予定。

 中国においては、急増する切削工具需要を捕捉するために、上海を本拠地とする住友電工硬質合金貿易(上海)有限公司が北京・広州・大連、重慶などの主要都市に営業所を開設し、営業力の強化を図ってきた。さらに、中国国内における生産・供給体制の強化策についても検討を重ねた結果、このたび切削工具の量産拠点として中国・江蘇省常州市にSHMC社の設立を決定した。

 SHMC社は、鋼、鋳物の穴あけに使われる超硬ドリル、近年需要が増加している自動車用アルミ部品を切削するためのダイヤ焼結体チップの量産拠点として、本年10月より生産を開始する。今後、SHMC社では超硬ドリル、ダイヤモンド焼結体工具の大幅なコスト低減を図り、中国国内のみならず、欧州、他のアジア諸国等にもグローバルに製品を供給していく予定だという。