三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )は、インドの独立発電業者(IPP)2社が建設する高効率の石炭火力発電所向けに、出力66万~70万kWの超臨界圧石炭焚きボイラーおよび蒸気タービンを各5基受注した。そのうち、ラーセン・アンド・トウブロ社(L&T)傘下のNabha Power Limitedがパンジャブ(Punjab)州に建設している発電所向けの各2基は、2011年半ばから納入を始め、一方のSangam Power Generation Company Ltd.がウッタル・プラデーシュ(Uttar Pradesh)州に計画する発電所向けの各3基は、2011年末頃に納入を開始する予定。同国の経済成長に伴い急拡大中の電力需要に応えていく。
今回の受注は2件とも、三菱重工業がインドの建設・重機最大手L&Tと2007年に設立した合弁会社2社を通じて成約したもの。ボイラーについてはL&T-MHIボイラー(L&T-MHI Boilers Private Limited)、蒸気タービンについてはL&T-MHIタービン・ジェネレーター(L&T-MHI Turbine Generators Private Limited)がそれぞれ担当し、三菱重工業はボイラー耐圧部や蒸気タービンローター部分などの中核部品を2社に納入する。発電機の中核部品については三菱電機が担当する。
L&Tとの合弁2社を通じた受注は、超臨界圧ボイラーが4件10基、蒸気タービンが5件12基と好調で、両社の新設工場も本格稼働を始めている。三菱重工業は今後も、この合弁事業を通じて、インドにおける高効率の石炭火力発電設備の受注活動を積極的に展開し、電力の安定供給と、CO2の排出抑制など環境改善に貢献していく。