産総研など、金属反応が出ない空港用竹製車椅子を開発

　産業技術総合研究所（ http://www.aist.go.jp ）、日本航空（JAL、 http://www.jal.co.jp ）、サン創ing社は、空港の保安検査において金属反応が出ない空港用竹製車椅子を共同開発した。

　竹製車椅子は、車輪や強度を保つ軸や軸受、ブレーキなどすべてにおいて金属を使用していない。大車輪に装着される握り手部分（ハンドリム）の輪状も竹で作られており、竹特有の温かさを感じることができるという。また、足乗せ部分や全体の強度確保には、しなやかな竹の弾性を行かすための特殊技術が施されている。

　空港では、車椅子の金属が空港の保安検査場の検知器に反応するため、ボディチェックを受けていた。しかし、共同開発された竹製車椅子の使用により、車椅子自体は保安検査場で金属反応が出ないことから、車椅子のまま保安検査場を通過し、搭乗口まで行くことが可能となる。

　今後、2011年1月大分空港、2011年2月羽田空港（国内線）に竹製車椅子を配備し、JALグループを利用する搭乗客に向けて試験的に導入する。