三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )は、アメリカの電力会社サザン・カリフォルニア・エジソン社(Southern California Edison : SCE)のサンオノフレ原子力発電所(San Onofre Nuclear Generating Station: SONGS、カリフォルニア州サンディエゴ)2、3号機向けに運転延長に伴う取替用の上部原子炉容器2基を納入した。
同社はSONGS 2、3号機向けに主要な取替用機器を受注しており、今回の出荷は2009年2月と2010年10月に2基ずつ納入した、2、3号機向け蒸気発生器(SG)に次ぐものとなる。
SONGSは、ロサンゼルスの南東約100kmに位置しており、2号機は1983年、3号機は1984年から運転している出力110万kW級の加圧水型軽水炉(PWR)。今回出荷した上部原子炉容器はPWRの主要機器で、いずれも直径5mの低合金鋼製で、重量は約75t。2005年にSCEから受注し、神戸造船所で製作を行ってきた。
上部原子炉容器(上蓋)は、胴部容器(本体)と多数のボルトで強く締結され、確実に外部との遮断性を確保し、原子力プラントの安全・安定運転の要として大きな役割を担っている。
三菱重工業は米国市場で2002年以降、取替用として上部原子炉容器を15基、SGを6基、加圧器を1基、それぞれ受注している。この実績は、これまで国内外でPWRプラントを手掛けてきた当社の豊富な実績、品質・製作工程管理から納期まで含めた高度な技術力が、米国でも高く評価されたことによる。海外からの受注は日本企業としては最多で、取替用上部原子炉容器で計19基、取替用SGは計31基に達する。