モノづくり推進会議( http://www.cho-monodzukuri.jp )と日刊工業新聞社( http://www.nikkan.co.jp )は11月26日、東京・横網の国際ファッションセンターで「2010年“超”モノづくり部品大賞贈賞式」を開催した。「部品大賞」は電流測定で遺伝子を検出する東芝の「電流検出型DNAチップ」が受賞、賞状と記念品が贈られた。
表彰される日立ツールの田中啓一社長 機械部品賞では、日立ツールの「超高能率加工用エンドミル『エポックミルスシリーズ』」が受賞。同シリーズは「高切り込み・高送り」という今までにないコンセプトを実現した超高効率加工用工具。4枚刃の刃幅を等分割にしながら各刃の位相をずらすことで切削量を不均一にする特殊刃形を採用。また切りくずの排出性を高め、耐熱性・耐摩耗性に優れる独自コーティングを施すことで、高速切削時に生じるびびりを抑制、高切り込み・高送り加工を可能にした。
表彰されるオーエスジーの大沢二朗氏 また、オーエスジーの「ダイヤモンドコーティング超硬ダブルアングルドリル」も機械部品賞を受賞。同品は、航空機産業を中心に採用が増えている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の穴開け加工用ドリル。加工が難しいCFRPの課題を解決するため、通常は一つの角度で構成される切れ刃を二つか三つの角度で構成した。これにより、切削抵抗をあける穴の壁際に分散させ、不良を減らす。超硬の母材に独自のダイヤモンドコーティングを高密度で施し、耐摩耗性を高めた。
同賞は日本のモノづくりの競争力の源泉で、縁の下の力持ちである部品・部材に焦点を当てた顕彰制度。「機械」、「電気・電子」、「自動車」、「環境関連」、「健康・医療機器」、「生活関連」の6分野を対象に、技術の独創性や性能、環境への配慮など考慮し、受賞部品を選定する。すべての受賞部品はこちらから。