日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、鉱業設備の振動機械向けに、従来品に比べて2倍以上の長寿命を実現した「振動機械用長寿命自動調心ころ軸受」を開発した。同品で2011年に10億円の売上を目指す。
同品は、軸受寿命を延ばすために外輪軌道面上に特殊溝加工を採用し、転動体(ころ)の自転(すべり)を制御した。さらに軌道面・転動体曲率を最適化した。これにより回転中の内外輪ところの接触面でのすべりと発生応力を抑制し、表面疲労損傷を低減。この技術により従来形軸受の2倍以上の寿命延長を可能にしたという。
近年、BRICsや新興国を中心に資源需要は拡大しており、鉱山で用いられる設備は24時間稼動が多く、年間に6,000時間を越える過酷な状態で稼動することもある。特に鉱物を選り分ける振動機械に使われる軸受の耐久年数は、他の機械で使用されている軸受と比較して短く、振動機械の停止が生産に大きく影響を与えることがあるため、振動機械用軸受には、長寿命・高信頼性が求められているという。