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三菱重、ブルガリアでの風力発電事業に伴う排出権を日本へ移転

 三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )がブルガリアで展開している風力発電事業により得られた排出権がこのほど、初めて日本へ移転された。

 これは、風力発電所が既存の電力を代替することで実現した温暖化ガス削減分をクレジットとして取得・売却したもので、排出権は2009年12月分までの削減CO2約12万t分。同事業は2008年 7月の商業運転開始以来順調に運営されており、今後も、同国における再生可能エネルギーの利用促進と、わが国の排出権獲得に貢献していくこととなる。

 この風力発電事業は、同社が現地の建設会社であるイノス社(KWP)と共同で出資した事業会社、カリアクラ・ウィンドパワー社を通じて行っているもので、日本・ブルガリア両国の温暖化ガス削減共同実施案件となっている。黒海沿岸のカリアクラ岬にあるウインドファームは、三菱重工業の定格出力1,000kW風力発電設備(MWT-1000A)35基により構成され、総発電容量3万5,000kWから発生する電力はすべて同国の国営電力会社に販売されている。

 KWP社が運営する風力発電事業の温暖化ガス削減量は年間7~8万t規模。京都議定書の第一約束期間である2012年度まで、累計35万tを上限に日本カーボンファイナンスが排出権を購入する契約となっており、それを超える部分は三菱重工業が購入する。