三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )は7月1日付で、印刷・紙工機械事業専業の新会社を発足させる。
同社の印刷・紙工機械事業と、販売・アフターサービスを担当する三菱重工印刷紙工機械販売株式会社を統合して発足する同社100%出資会社で、同社と子会社に分かれていた諸機能を一元化して、厳しい市場環境の変化に対応したスリムで俊敏な事業体制を構築するのが狙い。これに伴い、紙・印刷機械事業部は廃止し、新会社は機械・鉄構事業本部に編入する。
新会社は、三菱重工業の印刷・紙工機械事業を会社分割により100%出資子会社の三菱重工印刷紙工機械販売(株)に承継させて発足、商号を変更して事業を展開する。資本金は100億円。本社を広島県三原市(現 紙・印刷機械事業部敷地内)に構え、枚葉機・輪転機などの商業用印刷機および紙工機械の設計、製作、販売からアフターサービスまでを手掛ける。発足時の従業員数は1,000人強。社長には渡部 健(わたべ けん)紙・印刷機械事業部長が就任する。
これまで比較的堅調に推移してきた印刷・紙工機械市場は、一昨年来の世界的な経済危機の影響で設備投資が急激に減退し、市場の低迷が続いているという。このような厳しい事業環境の変化を乗り切り、今後成長が期待される新興国市場で拡販をはかるためには、競合他社との競争に勝ち残る、スリムで俊敏な専業組織の早期立ち上げが急務となっていた。