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川崎重工、台北市向け新型地下鉄電車の初編成が完成

川崎重工業「台北市政府捷運工程局向け新型地下鉄電車の初編成を完成」 川崎重工業( http://www.khi.co.jp )は、台北市政府捷運(しょううん) 工程局向け新型地下鉄電車の初編成を完成させた。

 今回完成した車両は、2007年に丸紅およびCTCI Corporetion(台湾・台北市)と共同で、同局から一括受注した地下鉄機電システムのうち、地下鉄電車138両の初編成6両。

 この地下鉄電車は耐候性に優れたステンレス鋼製で、片側4ヶ所に配されたドアは外吊り式を採用している。台車は川崎重工製ボルスタレス台車で、第三軌条より供給される直流750Vの車両用電源により、最新の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ素子のインバータ制御で駆動し、最高運転速度は時速80kmで運行される。また、台北地下鉄の新世代車両の標準となるべく、最新の技術や魅力的な外観デザインが盛り込まれている。

 このプロジェクトは、地下鉄電車をはじめとして、信号システム、変・給電システム、通信システム、自動改札機などの地下鉄機電システムを一括供給するもの。システムは、台北市内の中正紀念堂駅から象山駅までを結ぶ信義線と、西門駅から中山駅を経由して松山駅までを結ぶ松山線の2つの新規路線に導入される。川崎重工はコンソーシアムのリーダーとして、プロジェクト全体を統括するとともに、地下鉄電車138両の製造および信号システムの供給を担当している。

 今後、兵庫工場にて36両の製作を行い、工業合作プログラムにより、残り96両を現地の協力会社で生産する。

 台北市では、都市開発に伴う地下鉄ネットワークの整備が計画的に実施されており、これまで当社はDORTS向けに地下鉄電車を1992年から1993年にかけて132両(1次車)、2005年から2009年にかけて321両(4次車)を納入した実績を有しています。また、今回の138両納入完了後はDORTSで運行される全843両の地下鉄電車のうち、当社製が合計591両となり、70%の最大シェアを占めることになります。

 当社の海外向け鉄道車両は、近年では北米およびアジア向けを中心に、4,000両以上の納入実績があります。今後とも当社は、高い技術力をもとに更なる信頼性を築き、環境負荷の少ない交通手段である鉄道車両を国内外に提供していきます。

車両の概要

分類:地下鉄電車(6両×23編成、計138両)
寸法:23.5m(長さ)×3.2m(幅)×3.6m(高さ)
車体素材:ステンレス鋼
台車:ボルスタレス台車
集電方式:第三軌条(直流750V)