日本粉末冶金工業会、工業会賞受賞者の記念特別セッションを開催

　日本粉末冶金工業会（ http://www.jpma.gr.jp ）は、5月25日、東京・西早稲田の早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホールで、優れた工業化製品などを表彰する「工業会賞」受賞者の記念特別セッションを開催する。同セッションは、粉体粉末冶金協会が開催する「春季講演大会」において特別セッションを設けて受賞内容を発表する。

　粉末冶金は、鋳造、鍛造などの素形材産業の中では比較的新しい金属加工法といえる。ネットシェイプ化に適し、一体化手法によりユーザ機器の小型化・軽量化に貢献、原料歩留りがよく環境負荷も少なく、その高い製品精度や高生産性などの特長により、自動車、電気機械、事務機械、農業機械、精密機械などの部品として幅広く使用されている。

　日本粉末冶金工業会では、粉末冶金工業のさらなる高機能・高付加価値化を追求し、技術水準の向上と普及を図るため、昭和54年度から優れた工業化製品等を表彰する「工業会賞」を実施している。31回目となる平成21年度の受賞製品を昨年10 月に発表した。

　平成7年度からは、需要家に受賞製品を紹介し、粉末冶金製品採用を目的に、学会である粉体粉末冶金協会の春季講演大会において特別セッションを設けて受賞内容を発表している。

　今回の発表内容は以下のとおり。
工業会大賞
・「車載リアクトルコア用高密度・低損失圧粉磁心（HDMC）の開発」トヨタ自動車・大同特殊鋼・豊田中央研究所
新製品賞・デザイン部門
・「シートベルトバックル用複雑形状焼結部品の開発」住友電気工業
・「高密度かつ高精度を有するスプロケット一体ハウジング」日立粉末冶金
・「4WD切替装置アクチュエーター用部品の開発」ポーライト
新製品賞・材質部門
・「銅系軸受に代わる低騒音な低摩擦係数鉄銅系軸受」日立粉末冶金
・「安価な長寿命ファンモーター用焼結含油軸受」ポーライト
新製品賞・製法開発部門
・「異形保持部品対応焼結含油軸受」ダイヤメット
・「操作フィーリング向上に寄与する高精度クラッチハブの量産化」ファインシンター
原料賞
・「成形ロスゼロを可能にする高寸法精度成形用高充填性偏析防止混合粉末」ヘガネスジャパン
奨励賞
・「デザイン・インによるマニュアルトランスミッション用焼結製品群の開発」ダイヤメット
・「不完全ギア形状を有するステアリングチルト部品の開発」ポーライト
・「高精度ＣＶＴオイルポンプ駆動用スプロケットの開発」ダイヤメット