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NSK、高速・高精度化が進む工作機械に向けてナットに冷却機構を設けたボールねじ

NSK「ナット冷却ボールねじ」 日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、工作機械の高速・高精度化の進展に対応するため、ナットに冷却機構を設けた「ナット冷却ボールねじ」を商品化した。今年5月に販売を開始し、以降ラインナップを拡大しながら2012年に10億円の売上を見込んでいる。

 ナットを冷却すると、その収縮によって予圧荷重が増加することがあり、これに伴いボールねじの予圧トルクの増大や寿命の低下などが生じる。同品は予圧荷重変動を解析し、ナットを冷却しても予圧荷重が増加しない予圧形式を採用した。 

 コスト削減策として冷却構造で、ナット内に設けた貫通穴に冷却液を流す方式を新設計した。従来品とナット外径寸法が変わらないため、置換えが可能。またナットフランジ外周に設置した給排油穴に配管を接続するだけで、冷却液の供給を簡便に行うことができる。

 ナットの駆動範囲が小さい場合には、従来工作機械で使用されていたボールねじよりも高い冷却能力を発揮する。このため、小ストロークな送りを高速で連続加工することが多い自動車部品加工機などに最適だという。また、テーブルと接しているナットを直接冷却するため、ボールねじの発熱によるテーブルへの影響を低減でき、より高精度な加工が可能になる。