日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、直進走行中に路面の傾斜などによる車両の直進走行感の低下を検知して、自動的に補正する制御機能を備えた電動パワーステアリング(以下EPS)を開発した。
道路が排水のために1~2%傾いていたり、偏った積載、タイヤの片方が減ることなどにより、タイヤからのバランスが崩れてハンドルに伝わることがある。このような場合、常にハンドルに力を入れていないと真っすぐ走ることができない。同品は、EPSが自動的に必要な力を補正することで、ドライバーがハンドルに力を入れなくても真っすぐに走行できるように配慮したEPS。
EPSが備えている既存のセンサを活用し、タイヤが発生する反力を推定している。その反力を用いて車両の直進状態を判断し、直進走行に必要なハンドル操作を補正する。その結果、ドライバーが直進走行を保つためのハンドル操作が低減され、運転の負担が軽減するとともに、直進走行感も向上、直進が多い高速道路や幹線道路などでドライバーの運転の負担を軽減し、安全性を高める。
また、EPSの既存の構成部品を活用し、ソフトウェアを中心に電子制御技術の開発により可能にしたことで、車両に高価なセンサを搭載する従来の走行制御装置に比べて、コストアップを抑え、シンプルな構造で走行性能の改善を可能にした。