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ミネベア、タイ・ロッブリ工場がボーイング社の特殊工程認定を取得

ミネベア「タイ ロッブリ工場」 ミネベアグループのNMB-Minebea Thai Ltd. ロッブリ工場MPA部門(Mechanical Parts for Aircraft Division)(タイ王国 ロッブリ県 以下ロッブリ工場)は、11月2日にボーイング社の特殊工程認定を取得した。

 タイ・ロッブリ工場では、2007年と2008年に航空機用ベアリング製造における「非破壊検査」、「熱処理工程」および「ケミカルプロセス(表面処理)」といった特殊工程※1の「国際特殊工程認証(Nadcap)」※2を取得しているが、厳しい品質管理を要求される航空機用ベアリングの製造では、適用される規格(公的な規格及び個々のメーカー規格)によって特殊工程の管理が細かく規定されている。

 そのため、このほど、ボーイング社による独自の審査を受け、「非破壊検査」ならびに「熱処理工程」の管理体制、処理、検査に関して同社の特殊工程認定をタイで初めて取得したもの。

 同工場では、すでにエアバス社からも同様の特殊工程認定を取得済みで、今回のボーイング社の認定取得によって、これまで日本でしか対応できなかった同社向け製品と併せて、2大航空機メーカー向け製品の処理がタイ国内で対応できることになる。また、これに先立って、本年4月に軽井沢工場の航空機用ベアリング新工場が稼働を開始しており、ロッブリ工場での生産対応と併せて、供給能力増による安定供給が実現できる見込み。また、生産効率向上によるコスト削減、納期の短縮なども図り、欧・米・アジアの3極で、厳しい品質要求を満たす航空機用ベアリングを供給出来る唯一のメーカーとして、さらなる付加価値の向上と優位性の確保に取り組んでいく。

※1:製造およびサービスの提供の過程の結果が、それ以降の監視または測定で検証することが不可能な製造工程、検査工程をいう。工程、作業者、検査員など、諸々の管理が要求され、その管理に従った処理、検査を行うことによってその工程を保証する。代表的な製造工程に「熱処理」が、検査工程に「非破壊検査」がある。

※2:主要航空機メーカーやエンジンメーカーが参加・運営する認証機関PRI(Performance Review Institute)が、1990年に運用を開始した品質保証と特殊工程の監査・認証システム。現在、航空宇宙分野で世界唯一の統一認証プログラムと位置付けられており、航空宇宙製品の特殊工程を含む製品を製造するには、この認証の取得が必須とされている。ボーイング社の場合、初回の認定審査は自身で行い、以降の定期継続審査はNadcapが行うことになっている。