デンソーウェーブ( http://www.denso-wave.com )と日本ナショナルインスツルメンツは、ロボットを用いた製造工程自動化のパイオニアであるデンソーウェーブと制御系設計・組込システム開発ツールの大手メーカーであるNational Instrumentsが新規市場開拓のための相互協力に合意したことを発表いたした。両社は今後、共同で試験・計測業界および製造業界での新たな市場を開拓すべく、デンソーウェーブの高精度かつ高速動作が可能なロボット技術と、NIの計測技術の融合を目指す。
両社はパートナーシップの皮切りとして、今回、デンソーウェーブで開発、生産しているデンソーロボットのプログラミングに適したLabVIEWツールキット「ImagingLab Robotics Library for DENSO」をリリースする。同ツールキットの登場により、ロボットをはじめとする機器の制御に必要な動作をNI LabVIEWアプリケーションに統合することが可能となり、現行の製造環境の効率化を図ることが可能となる。
また、複雑なロボットのプログラミングに関する専門知識がなくても、試験や学術研究、精密品製造の自動化といった、新しいタイプのシステムやアプリケーションにロボット技術を組み込めるようになった。
デンソーウェーブでロボット事業を統括する伊藤豊彦専務執行役員は、今回のパートナーシップについて「LabVIEWはこれまでアプリケーション開発言語として世界中のエンジニアや研究者に広く活用されてきました。この度のパートナーシップを機に、LabVIEWをご利用いただいているお客様にも手軽にデンソーロボットをご活用いただけるようになり、作業効率の向上、製品の市場投入までのリードタイム短縮を実現することが可能となります」と話している。
「ImagingLab Robotics Library for DENSO」は、NIのアライアンスパートナーであるImagingLab社が開発したツールキットで、デンソーのロボットと直接データ通信を行うことにより、NI LabVIEWからロボットにコマンドを送ったり、制御したりすることが可能となっている。同ツールキットに搭載されている一連のグラフィカル関数を使用することにより、ロボットの制御やワークのハンドリング、高度な計測、スマートカメラを用いたマシンビジョンに至るまで、機器に関するあらゆる動作の管理・統合を単一のソフトウェア開発環境で行うことができる。LabVIEWは操作性に優れているため、普段はロボットを使用する機会のないエンジニアでも、実験の自動化を図ったり、精密品を製造したり、複雑な部品を試験したりするようなアプリケーションにロボットを活用することができるようになるという。