ポリプラスチックス( http://www.polyplastics.com )は、ひずみ分布の可視化による部品寿命予測手法を開発した。CAEによる寿命予測が難しい分野に応用、ユーザーの製品設計・生産技術・品質保証支援に役立てていく考え。
同社では、ユーザーの樹脂化構想から量産に至るトータルソリューション活動を実施、中でも製品設計技術、評価技術、故障解析技術に強みを持ち、特にニーズが高い予測技術の精度を高める技術開発を強化していた。
予測技術の手法としては通常CAEが活用されているが、部品の単純な変形挙動や応力挙動は精度よく解析できるものの、常に噛合い状態が変わる歯車やリンク機構など相対運動を伴う部品の解析は難しかった。
今回開発された、実機でのひずみの可視化技術を用いた寿命の予測手法は、次の三つの技術要素からなる。
まず、サンプル表面に施した模様の移動量から画像処理によりひずみを求めるデジタル画像相関法(DICM)を用いて、ひずみ測定を行う。
続いて、試験片全体が均一に変形することを前提とした一般的な応力‐ひずみ曲線でなく、変形分布を考慮した測定から求めた真の応力‐ひずみ曲線を用いて応力を算出、応力算出精度が上がることで正確な寿命予測を可能にした。
加えて同社の持つ各種材料の疲労破壊寿命データベースを活用、歯車寿命の評価実績のない材料でも寿命予測を可能にした。
同社では、「この樹脂特有の局部応力の算出技術は様々な寿命予測、故障解析に応用できる。ユーザーニーズに応じ幅広く活用していきたい」としている。