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NSK、超高負荷容量 一軸アクチュエータを発売

tuff 日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、コンパクトなサイズで高い負荷容量を実現した一軸アクチュエータ「タフキャリア™」を開発、自動車生産設備をはじめとする一般産業機械用として販売を開始する。一軸アクチュエータとしては、世界で初めて案内部の転動体にローラを採用した。

 自動車の車体製造ラインなどでは、車種の需要変動に柔軟に対応可能な同一ライン多車種混合生産(フレキシブルライン)が進んでおり、品質向上や環境対策とあいまって、装置や冶具の電動化が進んでいる。自動車製造ラインでは、多数の電動アクチュエータが使用されているが、荷重位置と案内部が離れていることが多く、大きなモーメントが作用するため耐荷重性能の向上が求められていた。また溶接工程などでは、スパッタ(高温の溶接粉)に曝されるため、耐異物環境での耐久性向上も求められていた。

 NSKでは、こうした厳しい使用条件にも対応可能な一軸アクチュエータとして、今回「タフキャリア™」を開発した。案内部の転動体にローラを採用することで、従来品と同等のサイズで、耐荷重性能を大幅に向上したほか、コンパクトな耐火性高防塵スパッタカバーを開発した。

 NSKではは「タフキャリア™」を2010年1月から販売開始、以降ラインナップを拡大し、2012年に10億円の売上を目指す。製品の特徴は、以下のとおり。

(1)世界で初めて一軸アクチュエータの転動体にローラを採用し、超高負荷容量を実現。同社の従来の一軸アクチュエータ「モノキャリア™」に対し、動定格荷重2倍以上(寿命10倍以上)、静定格荷重3倍、剛性4倍以上を実現。

(2)耐異物環境仕様
 異物環境でも高い潤滑性能を維持、長寿命を実現する潤滑ユニット「NSK K1」を標準装備したほか、レール開口部を覆うコンパクトなスパッタカバーもオプションユニットとして用意。溶接環境下でも一軸アクチュエータ内へのスパッタなどの侵入を抑え、長期間の安定稼動が可能となる。

 NSKでは1991年にボールねじ、リニアガイド、ベースを一体融合したモノキャリアを世界で初めて開発・商品化、自動車産業をはじめとする各種生産設備機械の油圧駆動装置の電動化やコンパクト化につなげている。