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理化学研究所大森研究室、国際表面界面創成技術会議を開催

 理化学研究所基幹研究所は、埼玉県和光市の和光研究所で7月16日~17日、第1回国際表面界面創成技術会議(ICSIF: International Conference on Surface and Interface Fabrication Technologies)を開催した。

長岡技術大学・斎藤秀俊氏「DLCの構造分類」 本国際会議は、大森素形材工学研究室(大森 整主任研究員)が企画したもの。機械加工プロセス中にツールとワークとの間で生じるトライボケミカル反応は、加工後のワーク表面の機械的・化学的特性に大きな影響を与える。そこで本国際会議では、表面加工、表面処理、表面改質など多岐に亘る研究分野から、トライボファブリケーションに関する最新の状況について、国内外の第一線の研究者らが講演した。


ナノテック・平塚傑工氏「表面の高機能化を目的とした真性カーボンの開発」パーカー熱処理工業・庄野明氏「SRV試験機」 7月16日には、[Surface and Interface Structural Fabrication Science and Technology]と題して、サファイアの電解インプロセスドレッシング(ELID研削)機構のAE(アコースティックエミッション)法を用いた解明、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)の摩擦試験後のレーザーラマン分析による構造変化の解明、カーボンナノチューブを用いた量子ナノデバイスの研究などについての講演がなされた。また、トライボコーティング技術研究会(大森 整会長)平成21年度第2回研究会が [Tribological Science and Technology with Instrumentation]と題して行われ、太陽電池や医療材料などの応用用途に合わせた機能を付与する真性カーボン膜の開発、人工関節や人工臓器など生体における摩擦コントロールに貢献するゲルの摩擦挙動解明、振動摩擦摩耗試験機(SRV)によるエンジンオイルやピストンリングの評価などについての解説があった。

 7月17日には、 [Micro Nano-fabrication Science and Technology]と題して、ポストSi基板であるSiC系パワーデバイス基板のCMP(化学的機械的プラナリゼーション)や、スチール・アロイ旋削加工におけるダイヤモンド工具のプラズマ窒化処理による摩耗低減などについての講演がなされた。