NEDO( https://app3.infoc.nedo.go.jp )は、2009年度新規プロジェクト「革新型蓄電池先端科学基礎研究事業」の共同研究実施先として、京都大学を中心とするコンソーシアムに決定した。
NEDOによる研究現場でのマネージメントのもと、オールジャパンの研究体制により、世界最先端の分析・解析技術を開発して電池の寿命劣化など、基礎的な反応メカニズムを解明する。また、リチウムイオン電池の一層の信頼性向上や現行水準の5倍以上のエネルギー密度を持つ従来にない蓄電池の実現を図り、我が国の蓄電池開発技術の競争力を強化していく。
低炭素社会の構築は今や世界の共通認識となり、運輸部門においても低炭素排出が強く求められており、プラグインハイブリッド車、電気自動車等の次世代クリーンエネルギー自動車への市場ニーズは、今後より一層高まることが想定される。
低炭素社会のキーデバイスとなる蓄電池開発は、諸外国においても国家的な研究開発プロジェクトが始まるなど、国際競争は激化しつつある。このような環境下で、今回、蓄電池に関する技術力をより一層強化し、国内の蓄電池産業の優位性を確保するため、「革新型蓄電池先端科学基礎研究事業」を開始する。
この事業では、京都大学内に共同研究拠点を設け、国内の代表的自動車メーカー、電池メーカーおよび大学、研究機関の総力を結集した研究体制により、基礎的なサイエンスに立ち戻り、蓄電池の本質的な反応メカニズムの解析技術等を開発する。
これにより、リチウムイオン電池の性能、信頼性および安定性を支配する因子の解明を行うとともに、電池材料の革新や現行技術水準の5倍のエネルギー密度を持つ本格的電気自動車に利用可能な革新型蓄電池の開発を目指す。
さらに、この事業では、研究開発の現場に主にNEDOの職員で構成するマネージメントチームが常駐し、社会ニーズの変化や技術の進化に即応した研究開発の効率的・効果的な実施に向け、従来にない、きめ細かい、強力なマネージメントを行うこととしている。
共同研究先は以下のとおり。
京都大学、東北大学、東京工業大学、早稲田大学、九州大学、立命館大学、産業技術総合研究所、ファインセラミックスセンター(再委託:静岡大学)、大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構、三洋電機、ジーエス・ユアサ コーポレーション、新神戸電機、トヨタ自動車株式会社、豊田中央研究所、日産自動車、パナソニック株式会社、日立製作所、日立マクセル、本田技術研究所、三菱自動車工業、三菱重工業