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GE横河、汎用型コンパクト心電計を発売

 GE横河メディカルシステム( http://japan.gehealthcare.com )は、高度な自動解析機能とシンプルな操作性を両立した汎用型コンパクト心電計「MAC800」を、クリニックから病院まで幅広い医療機関の内科・循環器科を主対象に発売する。価格は157万5,000円、初年度500台の販売を計画している。

 同品は、小型軽量ボディに、上位機種と同じ高精度心電図自動解析プログラム「12SL」を標準搭載しながら、シンプルかつ高い操作性を競争力のある価格で実現した。現在国内で発売している同社の最上位機種「MAC5500」は高性能心電計として、主に大規模医療機関で高い評価を得ているが、同品は広範な医療機関に対応する。

 同品の高機能の中核を成すのが、12万件以上のデータベースに裏づけされた高い信頼性を誇る12誘導心電図自動解析プログラム「12SL」。GEの「12SL」は現在全世界で広く普及している解析プログラムで、女性の急性心筋梗塞に対する解析精度を高める性別考査解析機能や、新生児から適応可能な小児心電図解析機能を有し、一段と精度の高い解析を可能にしている。

 「12SL」は、10秒間の安静時心電図から1,600項目を計測、約250種類のステートメントを組み合わせて数万通りの解析所見を表示可能で、循環器専門医の支援ツールとして高い有用性を誇る。また自律神経機能の評価に有用なRR解析プログラムも標準搭載している。その他、MAC800はコンパクトクラスの心電計では大型の7インチカラー液晶ディスプレイを採用、解像度は800×480ピクセルと同クラス最高を誇り波形の見やすさを高めたほか、安静時心電図検査はワンタッチで測定と解析を完了するシンプルな操作性を備えている。

 同社は、MAC800を小規模クリニックから大学病院や地域基幹病院まで幅広い医療機関を対象に販売することで、新たに汎用型コンパクト心電計市場に参入、同市場におけるシェア獲得を目指す。また、既に発売中の最上位機種MAC5500と併せて拡販を図り、心電計市場でのシェア拡大を狙う。

 MAC800は、世界が直面する深刻な医療問題の真の解決を目指して、このほどGEが策定したヘルスケアに関する新戦略「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」に基づくイノベーションの1つ。この新戦略では、2015年までに60億ドルを投じて、地域に適した技術開発、ヘルスケアITの加速、格差のない医療の提供、在宅医療の推進の4分野で、100種類のイノベーションを実施し、15%の医療コストの削減、15%の医療アクセスの拡大、ならびに15%の医療の質向上を実現することを目指している。

12誘導心電図とは、最も一般的な心電図で、四肢に取り付ける肢誘導4本と、胸部に取り付ける胸部誘導6本からなる。肢誘導から6種の波形を導出し、また肢誘導全体を接地として胸部誘導それぞれから1種類ずつの波形を導出するため、計12種の波形が記録される