テルモ( http://www.terumo.co.jp )は、欧州を中心に実施している薬剤溶出型ステント(Drug Eluting Stent: DES)「Nobori」の市販後臨床試験について、予定していた3,000症例の埋め込みを3月20日に完了したと発表した。今後は、埋め込み後の臨床成績を定期的にフォローアップし、海外の主要な学会などで発表していく。
「Nobori」は、2008年1月に欧州の販売認証であるCEマーク(EU指令の求める要件を満たしていることを示すマーク)を取得し、現在、欧州をはじめアジア(日本を除く)、中南米など20ヶ国以上で販売されている。日本では、販売承認を得るための臨床試験を実施中。
DESは、狭心症などの虚血性心疾患の治療に使用される埋め込み型の医療機器。バルーンカテーテルで狭窄した冠動脈を拡張した後に、血管内に留置する。留置後、ステントからは薬剤が徐々に周囲の組織に放出され、周辺の血管組織の増殖を抑え、再狭窄の低減が期待されている。