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IHI、次期NOx規制クリアの排出低減技術を全舶用エンジンに適用

 IHI( http://www.ihi.co.jp )の関係会社である新潟原動機(NPS)は、2011年からIMO(国際海事機関)が採用する次期NOx規制に対応したNOx排出低減技術を、既存の舶用ディーゼルエンジン全種に適用する。この技術により、現行のNOx規制に比べて15から22%のNOx削減が義務づけられている次期NOx規制への対応が可能となる。

 NPSは、昨年IMO次期NOx規制に対応した中速舶用ディーゼルエンジン「28AHX」を開発、そこで採用されているNOx排出低減技術を従来から販売している舶用ディーゼルエンジンに適用することで、すべての舶用ディーゼルエンジンで次期NOx規制クリアが可能となった。本技術の特徴は以下のとおり。

(1)燃料噴射のタイミングや噴射率などの燃料噴射システムの最適化

(2)吸排気カムタイミングおよび過給機システムの最適化

(3)圧縮比の最適化などを考慮し、燃焼効率の向上に適した燃焼室形状など機関本体を改良

 NPSは、1970年代からディーゼル機関のNOx排出低減の研究を行っており、発電などに使われる陸用ディーゼルエンジンでは、大気汚染防止法や地方自治体が独自に制定している規制、各国のNOx規制に対応しており、「これらの技術を舶用ディーゼルエンジンにも活かすことで、大幅なNOx排出量の削減が可能」としている。