トヨタ自動車( http://www.toyota.co.jp )とフランス電力公社(EDF)は18日(欧州時間)、充電インフラを活用したプラグインハイブリッド車(PHV)の公道実証試験をフランス・ストラスブール市で共同で開始すると発表した。
本プロジェクトでトヨタは、プラグインハイブリッド技術や車両の性能に関する研究開発、EDFは充電インフラの多様な使い方の検証を通じ、PHVの理解促進と将来の普及に備えることを目的としている。具体的には、トヨタはストラスブール市のフリートユーザーに対し、2009年末から3年間にわたり約100台のPHVをリースする。EDFは本プロジェクト参画企業の協力を得て、ユーザーの自宅や企業の施設、公共駐車場、公道沿いなどに、数百基の充電スタンドを設置する予定。
本プロジェクトは、フランス環境エネルギー管理庁(ADEME)が募集した低排出車に関するプロジェクトの一つとして、同庁管轄の研究基金から助成金を受けている。
トヨタは2007年から、日米欧でニッケル水素電池を搭載したPHVの公道実証試験を行っている。欧州ではEDFと共同で、2007年秋からフランス・パリで、2008年9月から英国・ロンドンで、公道実証試験を実施している。2009年末からはフリートユーザー向けに、新型プリウスをベースにリチウムイオン電池を搭載したPHVをグローバルで約500台リースする予定で、本プロジェクトはその一環として実施するもの。
PHVは、トヨタがこれまでに培ったハイブリッド技術を応用し、家庭用電源からの充電機能を追加するとともに電池容量を増やした車両。近距離や市街地では電気自動車として走行し、長距離は通常のハイブリッド車として走行することができる。トヨタは、「電気エネルギーを自動車に活用するアプローチとしてはPHVが現時点で最も現実的」と考えている。