川崎重工業( http://www.khi.co.jp )の子会社である川重冷熱工業は、大型貫流ボイラ「Ifrit(イフリート)」ガス焚・最高使用圧力0.98MPa仕様に、従来よりもコンパクトで、大型貫流ボイラとして業界トップのボイラ効率98%シリーズを開発、本年4月に新発売する。
大型貫流ボイラ「イフリート」は、(1)大型ボイラ並の優れた制御方式と高い蒸気乾き度特性(2)貫流ボイラならではの高効率・コンパクト性 とを併せ持つ新しいコンセプトのボイラとして、2000年に販売を開始した。優れた蒸気圧力の安定性、高効率、素早い起蒸という特長から、主に産業用の主熱源機や、コージェネレーションシステムのバックアップ用熱源機などに幅広く使用されている。
今回、新発売する新型「イフリート」は、従来機の優れた特性を引き継ぎながら、新開発の高性能コンパクト缶体を採用することにより、ボイラ効率を従来の96%から98%へ2ポイント向上。この性能アップと従来機から引き継いだ連続燃焼制御による高い部分負荷効率により、一般的な三位置制御の小型貫流ボイラと比べ、年間燃料費とCO2排出量をともに約6%削減することが可能となった。これは、従来型イフリートの持つ同比約4%という削減率を2ポイント向上させている。
また、ボディーデザインを一新し、設置スペースを同社の小型貫流ボイラと比べ約25%低減させることで省スペースを実現しており、さらに液晶カラータッチパネル方式の操作盤およびLED状態表示灯の採用により、操作性を容易にしている。
川重ではこれらの特長により、最も需要の多い「最高使用圧力が0.98MPa以下」の市場のユーザーに「イフリート」の優れた特性を提案、年間100台の販売を目指す。