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MRJ、台湾AIDC からスラット、フラップなど受け入れを決定

 三菱航空機( http://www.mrj-japan.com )は、開発を進めている次世代のリージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)のスラット、フラップ、翼胴フェアリング、ラダー、エレベーターの設計と製造に、台湾AIDC 社(Aerospace Industrial Development Corporation)の参加を決め、このほど契約を結んだ。

 AIDC は、創業約40 年の台湾航空機メーカーで、軍用機だけでなく、民間機用の構造部分の製造も手がけ、ビジネスジェットの主翼、垂直尾翼、ヘリコプターのコクピットなどを製造している。今回の契約に基づきAIDC では、以下の五つの部位を担当する。

(1)スラット :主翼前縁に装備される稼動補助翼で、飛行機の揚力を増大させる

(2)フラップ :主翼後縁に装備される稼動補助翼で、飛行機の揚力を増大させる

(3)翼胴フェアリング:翼と胴体との接合部の覆い

(4)ラダー:方向舵。垂直尾翼後部の動翼

(5)エレベーター:昇降舵。水平尾翼後部の動翼

 シャー・エイ・イーAIDC社長は、「MRJ のパートナーとして次世代リージョナルジェット機、MRJ のプロジェクトに参加できることを名誉と思っている。革新的な機材の製造には革新的なパートナーの組み合わせが必要であり、私たちは、世界の航空機構造部品の需要を確実に、タイムリーに満たすためのモデル事業にしてゆくつもりだ」と述べた。

 戸田信雄MRJ社長は、「AIDC の参加により、MRJ の開発、製造の主要パートナーがほぼ出そろった。三菱航空機と三菱重工に加えて、世界一流のパートナー各社をそろえたMRJプロジェクトは、開発現場で設計、技術評価などの作業が順調に進行している」と述べた。

 MRJ プロジェクトには、最新鋭の高効率エンジン「PurePower™ PW1000G」(以前のギアド・ターボファンエンジン)を供給するプラット・アンド・ホイットニー、パーカー・エアロスペース(油圧システム担当)、ハミルトン・サンドストランド(電源、空調、補助動力などの各システム担当)、ロックウェル・コリンズ(フライト・コントロール・コンピューター、アビオニクス担当)、ナブテスコ(フライト・コントロール・アクチュエーター担当)、住友精密工業(降着システム担当)、スピリット・エアロシステムズ(パイロン)がパートナー企業として参加している。